因果関係は分からないが、授業が評価されると良くなるはず

大学のゲームに関する講義の出席率が悪いのはつまらないから?

石油やガスなどの化石燃料を燃やすことで温暖化ガスが生じるわけであるから、わが国の家計と企業において石油やガス、あるいはそれを用いて作られる電力の消費を抑えれば、温暖化ガスの排出量は削減される。環境省は、電気や石油を節約しよう、無駄な電気は消しましょう、などのキャンペーンをはじめたが、これではたいした効果は期待できない。そのような個人の習慣や地球愛にうったえるインセンティブがどこまで機能するか、はっきりしないからだ。本気で削減するのならば、化石燃料を減らす金銭的なインセンティブを与えるべきである。

石油の消費などに課税する「環境税」はその一例である。大学の講義への出席率が悪い理由のひとつに、そもそも講義自体がつまらないからだという説がある。この因果関係の真偽はともかく、日本の多くの大学において、学生の目から見て面白い講義をするためのインセンティブが教員に与えられていないというのは事実といってよかろう。授業評価を実施している大学、またその導入を検討している大学が増加傾向にあるのは、興味深い講義を教員にさせるための手段とも位置づけられているが、評価をするだけでは成果を測定しようとしているにすぎず、インセンティブの構造はたいして変わらない。

たとえば評価の高い教員には、それだけ高い給与を支払うなどして、インセンティブの構造を変えなくては何も変わりはしないであろう。4インセンティブ契約いくら特定の行動をさせるインセンティブを与えたところで、相手にそれがわからなければ意味がない。せっかく空き缶のディポジット制を導入しても、それを人々に宣伝しないのでは意味がないし、特定の地域での駐車違反に対し特別の罰金を科すことに決めても、肝心のドライバーたちがそれを知らなければ意味がない。


病院は薬を販売せず医師の書いた処方箋をもって薬局で薬を買う方式では、薬局にわざわざ足を運ぽされる患者は二度手間になるから不便であるが、このインセンティブの問題を考えれば薬剤費の圧縮につながることが予想されるのだ。会議の席で、「○○の制度には問題があるから見直さなければいけない。改革の機運が高まっている」、「△△が行われることで、みんなが便利になったと喜んでいる。

このまま続けるべきだ」、「××には不満の声が国民からあがっている」などという型の発言を聞いたことはないだろうか。このような型の意見には注意が必要である。主張を支える土台は「機運が高まっている」、「みんなが喜んでいる」という点であるが、肝心の機運の高まりはどこで観測されるのか、喜んでいるみんなはどこにいるのかさっぱりわからない。

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